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それにはあまり意味がない

明日の朝、目覚めるための夜の過ごし方。

北斎展

北斎展」@東京国立博物館

 葛飾北斎の展覧会を見に、上野公園内の博物館に行ってきましたよ。休日ということもあって、修学旅行生と思われる中学生君がたくさんいました。かわゆいね。夕方頃に行ったのもあって、思ったほどは混んでなかったかも。ただ、展示数が半端ないので、気合入れて行かないと見切れないかと思います。中は六つのブースに分かれているので、「冨嶽三十六景」等の代表作がある後半だけ見るんでも充分満足できる展示内容です。北斎=浮世絵師くらいの認識しかなかった私にとって、この展示で北斎への認識が変わりました。本当に多才な人だったんだなぁと。

 版画は教科書で見るよりも、やっぱり生じゃないとダメですね。あの手頃な大きさというか、ミニマム感がぷりてぃ。近くで見るのと遠くから見るので、作品の印象が違って見えるのです。風景画を近くで見ると、旅人たちの姿が意外とお茶目な感じだったり。浮世絵を見てて思ったのは、当時の日本の文化っていうのは、「妄想の文化」だったのかなと。いわゆる絵本なんかとは違って、読み手が一枚の絵から物語を作っていける。一枚一枚の絵に、読み手の想像の余地が残されているというか。アートというより、娯楽の部分が大きいように感じました。見ていて飽きないし、読者を楽しませようっていうパワーを感じられます。

 晩年の作品群は、和というより中国的なモチーフが多かったように思います。色使いもはっきりくっきり、色鮮やかというか漫画的。作品自体の大きさもスケールが大きくなっていて、本当に同じ人物が描いてるとは思えないくらいで。才能が溢れてたとしか言いようがないですよね。

 海外の名立たる画家に影響を与えているっていうのも納得の作品群。今回の展示も、世界中の美術館や個人から作品が出品されてきていました。ただ残念なのは、日本が誇るべき才能が残した作品たちが、これからもこの日本で気軽に見ることができないって言うこと。もちろん世界中の人々に愛されていくのも嬉しいし、重要な事なんですが。教科書の中でしか確認できない日本の才能っていうのも、悲しいものだと思うのです。考えるんじゃない、感じるんだっていう言葉が最近すごく身に染みるので。