それにはあまり意味がない

自由に生きて、強く死ぬ。

安倍なつみコンサートツアー2006春 ~おとめちっくBank~


今年に入ってからというもの、特に良い事も起こらないような毎日を過ごしているわけなのです。それでも、見知らぬ場所にはもちろんのこと、身の周りにも楽しい事は意外と息を潜めていたりします。そんな密かな楽しみをこう、すこしづつ消費しながら日々凌いでいるんですけど。 で。それを踏まえて行ってきましたよ、安部”なっち”なつみさんのコンサート。以下、女友達と共に参戦した、初めてのハロプロ系ライブレポでございます。

サイリウムOKのライブというのをそもそも経験した事がなかったのですが、しっかり楽しんでやろうと万全の準備をした上で中野サンプラザに乗り込みました。安倍なつみ仕様の特攻服の方々や踊りの練習をしている方々を横目に見ながら、会場入り。若干友達怯え気味。中ではすでになっちコールが始まっておりました。私たちの席は一階後方で、全体を見渡せるなかなか良いお席でしたよ。10分程開演が押した後、いよいよコンサート開始。異様な熱気が会場を包みこみます。


1.F.O.

舞台上の大きな球体が破裂すると、そこにはなっち! 生安倍なつみ!! 一気にボルテージが上がる観客。ふと隣を見ると、双眼鏡でなっちを視姦する友人。んーーやるねぇ。


4.エレベーター二人ぼっち 

ここら辺で、ちょっとグッとくるものが。全体通して生演奏で聴きたいと思わされる。全体的にセカンドアルバムからの選曲が多くて、比較的しっとりとした質感があるライブ構成だったからかも。


5.だって生きてかなくちゃ

なんて思ってた所で、私の大好きな曲が。絶妙なんですよ、この曲のニュアンスって。「だって」生きてかなくちゃなんないじゃないですか。もうそれはそれでしょうがないじゃないですか。この適度な負け犬感に何だかゾクゾクさせられて。世の中にはいくらでも人生応援ソング的なものが溢れていますが、この曲は僕のような文系ニート少年達に捧げられたアンセムであると認定させていただきたい。つんく♂一神教、という生き方。


8.夢の中

この曲から数曲はアコースティックコーナー。キーボードとギターが参加。今回のコンサートは飯田圭織さんがゲストだった故、いっしーさんは娘。時代の曲を期待していたんだけど、早速ここで披露された訳です。それでまたこの曲が本当に絶品だったね。二人のハモリがとても美しかったし、何よりこの曲を「二人で」歌う事の意味を考えると、素直に感動。空間が密やかに収斂されていく感覚。


9.バラ色の人生

10.Papillon

飯田さんのソロ曲。バラ色の~はフランス語で。お酒を飲みながら、グランドピアノ一本で聞きたかった。大人。っていうか、飯田さんのスタイルが良いせいもあるのか、衣装が若干派手なせいなのか、飯田さんが登場するたびに無駄に(って言い方はおかしいけど)目立ってました。ある意味なっちより。


11.空 LIFE GOES ON

ここで再び安倍さん登場。しっかりと歌い上げる。良い曲。


13.日曜日 What's Going On

14.恋の花

15.あなた色

アップテンポの曲を連打され、ここまで溜めに溜めていたであろう会場のパワーが一気に炸裂。みんな飛ぶ飛ぶ廻る廻る踊る踊る。曲間のお決まりの掛け声やサイリウムの効果的な利用法はわからなかったものの、個人的には何とかついていけたかと。


16.恋のテレフォンGOAL

んーつんく♂という現代に舞い降りたカオス。「♪恋の ピロリンピロリン テレフォンゴール!」生でこのリリックを体感できた事の奇跡。半端じゃない破壊力。そしてそれを語り継いでいかなければならないという使命。それにしても、この曲をあんなに楽しそうに歌い踊っているなっちという存在とは如何に。あの、ピロリンの振りのキレ。そんなお姿を拝見して、やっと私も理解ができました。なっち、天使。 いやでも、冗談抜きであんなに穏やかな幸福感を与えられる存在って何だかもう神々しいよね。独特な凄みがある気がする。


EN

19.恋愛戦隊シツレンジャー

ここで飯田さん再び登場。あの浮遊感はなんだろうか。あんまりにも良い意味で会場の雰囲気から浮いていて、思わず笑ってしまった。ごめんなさい。


20.腕組んで帰りたい

何て思ってるうちに最後の曲。んー。楽しい時間ははやく過ぎていくもので。すっかりしっかり満足してコンサートも終わっていきました。終わってみると、もっと色々なライブを見てみたいという気にさせられていて。次は松浦”あやや”亜弥かななんて話しながら帰宅。

全体としては、もうソロとして充分一本立ちしてた印象。次は全編生バンドで聞いてみたいかなと。たぶん生だったらもっと感動できていた部分が多々あったので。オタ芸と呼ばれるもの等にも遭遇しましたが、確かにもうそろそろそういう段階を卒業する過程にきてるのかなとも思いましたね。


曲中のコールだったりサイリウムっていうのは、ある意味でアイドルの公演にはかかせないものだと思うんですよ。突き詰めていくとオタ芸も同じ事で。結局はアイドルとのコミュニケーションという側面があったり、拙いアイドルのコンサート(これは大昔のアイドルからきた認識だと思うので、ハロプロ系が、という意味ではない。)を一緒に盛り上げるために編み出されたコンサート形態だと思うんですね。でもすでに安倍さんのコンサートっていうのは、それがある程度必要ないレベルに達しているような気がして。オタ芸に対する意見の齟齬というのは、ここら辺の認識の違いから生まれているのかなと思います。正直、最近のアイドル(特にハロプロ系)はパフォーマンスが昔のアイドルの比ではない部分があるので、未熟な部分を助けるという意味でのアイドルコンサートの消費の仕方が、場にそぐわないものだという認識を持つ人がいてもおかしくはないのかなと。


いやでも、なっちはそれもこれも全部ひっくるめてLOVEな雰囲気を漂わせていたわけで。うん、女神。世界はそれを愛と呼ぶんだぜ