HURRY GO ROUND.
彼女が帰ってきました。歌を歌うことが大好きな彼女が、帰ってきました。電話もまだ来ないしメールもまだ来ないから、置き手紙を残して、やっとこちらに帰ってきてくれました。どんなメロディだろうと、どんな歌詞だろうと、それは「うた」だから、うたをうたう彼女はいつだって素敵だったから、だからそれでいいんだよ。おかえりなさい。
狂い咲く季節が 止めど無く溢れる
また いつかと同じ 繰り返す戯れ
蔦の葉密やかに 根を広げた頃に
目に映る景色は 音も無く過ぎ去る
彼女が帰ってきました。L.Aだなんてあまりにわーるどわいどな場所から大きな声で「ただいま」と、いつだって彼女は唐突で。そんでもって「ストレッチしてる時って、無よね。」だなんて急に真理を付いてくるからさ。やっぱり彼女に日本は狭すぎたぜ。天衣無縫なあなたを日本で待ってます。おかえりなさい。
何処か 彼方を目指し
過ぎた記憶 足蹴に
悲しい訳じゃなく でも 嬉しくもない
束の間に意味など知り得る術も無く
ただ 鮮やかさだけ 昨日に駆け抜けた
痛み忘れ巡り行く まだたどり着く場所
見当たらず進む
彼女が帰ってきました。何を書いたらいいかわからないくらいいろんなことがあったし、書いたら書いただけ辛い気持ちになってくるので、あえて書きません。わかってるよ、行く先が見えないことくらい。暗雲が立ち込めてることくらい。でも、そんなことは、そんなことだよ。それにしたって、なんだか全てを超越するくらいお綺麗になられて。単純にべっぴんさんです。こんなに「そこにいてくれるだけでいい」と待ち望まれている人も珍しいよきっと。願わくば、無事に、ただずっとうたをうたっていて欲しいなと思います。おかえりなさい。
あの日見えなかった
愛でるべき花たち
今 日だまりの中
首かしげ それでもやさしく 微笑んでいる
まわる まわる
こま切れの記憶の奥で 瞬く
涙も雨も 砂に呑み込まれて
急ぎ 廻れ 砕けても
果敢無く散るが故にも
今を待たずに
ミキティもゴマキもアイボンも目の前からいなくなって、人によっては心の中で死んでしまって、それでもまた、藤本美貴も後藤真希も加護亜依も帰ってきてくれました。あの日見えなかった、愛でるべき花たち。やっと、僕らの前へ帰ってきてくれました。だから
ただ例えれば
実る果実の芳しく眩い香りも
ひとつ季節彩り
そっと枯れ落ちたとて
蔦は絡まり 身は朽ち果てて
思い出の欠片 土に帰り
また花となるでしょう
Like a merry-go-round&round
また 春に会いましょう
おかえりなさい。また 春に会いましょう。