読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

それにはあまり意味がない

明日の朝、目覚めるための夜の過ごし方。

Eyes on me.

日々

仕事帰りの渋谷駅で、ふと靴ひもがほどけていることに気がついたのです。スーツ姿を丸めながら革靴のひもを結んでおりますと、何やら視線のようなものを感じました。シックスセンスを働かせてブルースウィリスを探そうと顔をあげると、そこにブルースウィリスがいないばかりか、カメラを首に提げたちょい不細工目のサブカル女子風が、こちらにシャッターを向けていたのです。周りを見回してみてもテニプリのコスプレをしている男子はおりませんでしたし、第一ここは東京ビックサイトでもなければ後楽園遊園地でもありません。そもそも僕はイケメン様ではございませんので、メンズノンノ的な雑誌のモデルに抜擢的な話でもなさそうです。これは、これは世にいう「ブログにちょっとオシャレっぽい写真を並べ立てることで、私ってちょっとセンシティブでしょ的な自意識を満たすため」に私のしょぼくれた靴ひもを結ぶ姿を撮っているのではないか、という自意識過剰な被害妄想にかられた私は、さっとそのレンズに背を向けました。するとその女性は何事もなかったかのように向こうの方へ歩き去っていったのです。オシャレはペンよりも強し。


ある日の午後。センター街をふらふらしておりまして、何気なく足を止めてぼーっとしていますと、やはりいましたサブカル風男子。カメラを首から提げて、何やらシャッターチャンスを窺っているよう。すると、道脇で談笑していた外国人二人組が血相を変えてその男子に掴みかかっていったのです。そして半ば引き摺られるようにしてこちらにやってきました。聞き耳をたてずとも、目の前で繰り広げられている状況は手に取るようにわかってしまうので説明すると、中東の方のようにみえるその二人組は「イマナニトッテタ」と、男の子が撮った写真の中身を見せるように要求しておりました。一方のオトコノコは無言で逃げようとしてもがいているものの、完全に体をロックされているため逃げられず。そのうちさらに二人組はエキサイトしだして、仕舞いには「ケイサツイコウ」というセリフまで飛び出す始末。そこまでして写真を撮られたくない理由というのも逆にポリス沙汰は不味いんじゃないかと勘ぐってもしまうわけですが、遂にその男の子も観念したらしく、カメラを差し出す、フリをして最後にダッシュして逃げ出そうとするも間一髪外国人に取り押さえられジ・エンド。フィルムを没収され、クシャクシャにされてました。しょぼくれて立ち去る男子。談笑を続ける外国人。オシャレは中東の方よりは弱し。